Amazon Connect SMSのランニングコストをまとめる
2024.12.06はじめに
Amazon Connectは、クラウド型コンタクトセンターサービスであり、チャネルの１つとして、双方向のショートメッセージサービス（SMS）を利用して、顧客と簡単にやり取りすることができます。
Amazon Connect SMSを利用するには、以下の2つのコストが発生します。
- Amazon Connect SMSの料金
- AWS End User Messagingの料金
AWS End User Messagingは、Amazon PinpointのSMSやプッシュ通知などのメッセージング機能を切り出したサービスです。
これらの料金を正確に把握することで、運用コストを正確に見積もることができます。
AWS Pricing CalculatorではSMSの料金はサポートされていないため、見積もることができません。
本記事では、Amazon Connect SMSのランニングコストを整理し、具体的なコストシミュレーション例を紹介します。
なお、本記事では、日本国内での利用を前提とした料金を記載しています。
Amazon Connect SMSの料金
Amazon Connect SMSの料金体系は非常にシンプルで、以下の1項目のみです。
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| Connect SMS使用料 | 0.01 USD | 送信・受信それぞれに適用 |
Amazon Connect SMSでは、送信および受信のそれぞれに対して、1通ごとに0.01 USDの料金が発生します。
AWS End User Messagingの料金
Amazon Connect SMSは、AWS End User Messagingを利用してSMSを送信・受信します。
AWS End User Messagingから双方向のSMS番号を申請し、その番号をAmazon Connectインスタンスに関連付けて利用します。
以下の料金が適用されます。
1. 初期費用
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 専用ショートコードセットアップ料金 | 1,750 USD | 一度きりの支払い |
2. 月額固定費
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 専用ショートコード料金 | 1,150 USD | ショートコード維持費用 |
3. 従量課金
| 項目 | 金額 | 備考 |
|---|---|---|
| SMS送信料金 | 0.07451 USD | 1通あたりの送信料金 |
| SMS受信料金 | 0.085 USD | 1通あたりの受信料金 |
SMSの文字数制限
日本語の場合、1通あたり70文字までが1メッセージとして計算されます。
71文字以上の場合、メッセージが分割され、料金がその分加算されます。送信可能な最大文字数は630文字で、9通分に分割されます。
630文字を超える場合、メッセージの送信は失敗します。
料金まとめ
Amazon Connect SMSを利用する場合、以下の料金が発生します。
-
Amazon Connect SMSの料金
- Connect SMS使用料：0.01 USD/通（送信・受信それぞれに適用）
-
AWS End User Messagingの料金
- 初期費用：専用ショートコードセットアップ料金：1,750 USD
- 月額固定費：専用ショートコード料金：1,150 USD
- 従量課金：
- SMS送信料金：0.07451 USD/通
- SMS受信料金：0.085 USD/通
コストシミュレーション
以下は、1日あたりの送信および受信件数数に基づく月のランニングコストのシミュレーションです。
日本語の文字数制限（70文字/通）についても考慮しています。
ケース1：1日1,000通の送信および受信（70文字以内の場合）
- 送信料金：1,000通 × (0.07451 USD + 0.01 USD) = 84.51 USD
- 受信料金：1,000通 × (0.085 USD + 0.01 USD) = 95.00 USD
- 合計（1日）：179.51 USD
- 合計（月間30日）：5,385.3 USD
ケース2：1日1,000通の送信および受信（140文字の場合）
- 送信料金：1,000通 × 2通分 × (0.07451 USD + 0.01 USD) = 169.02 USD
- 受信料金：1,000通 × 2通分 × (0.085 USD + 0.01 USD) = 190.00 USD
- 合計（1日）：359.02 USD
- 合計（月間30日）：10,770.6 USD
ちなみに、Amazon Connectでの双方向SMSにおいて、送信および受信回数の制限については、AWSドキュメントで言及はされておりません。
最後に
Amazon Connect SMSのランニングコストをまとめした。
Amazon Connect SMSの利用には、送信・受信ごとの従量課金に加え、AWS End User Messagingの初期費用や月額固定費が発生します。
特に文字数による料金の増加やショートコードの維持費用に注意が必要です。
最新の料金情報や制限については、AWSの公式ドキュメントを随時確認するようにしましょう。
参考記事
![[アップデート]Amazon Connectがフロー内での録音に対応しました！留守番電話を簡単に設定できるようになりました #AWSreInvent](https://images.ctfassets.net/ct0aopd36mqt/3nibOl2sZ0LKJueI0FHFi5/14de7bd294f7916a28b789105c60d450/reinvent-2024-newservice-jp.jpg)
